当社は創業以来、FRP(繊維強化プラスチック)分野においての研究開発を積極的に行ってきました。大企業や各種研究機関が新素材や技術開発を競い合う中、企業としての規模は小さいながら、独自のVaRTM技術で一躍脚光を浴びるなど、研究開発企業としての地位を確立しています。簡単には諦めない、新技術・新事業へ挑戦することをモットーに日々研究開発に取り組んでいます。
当社の名が複合材業界で広く知られるようになった理由のひとつに、独自に開発したVaRTM成形法があります。真空状態にし、注入した樹脂を熱で固めるVaRTM成形方法自体は数十年前から存在していましたが、当社は樹脂の注入方法を工夫し、樹脂を均等に浸透させ、一体で形成する点において優れたノウハウを持っています。その結果、高品質の「美しい」と形容される製品に仕上げることができる企業として定評をいただいております。こうしてVaRTM成形技術で仕上がりを向上させたことによって、より高品質を求められる自動車、宇宙、航空機業界へ参入するように なりました。
お客様のご要望に応じてあらゆる FRP(繊維強化プラスチック)を手掛けてきた当社が、これまで培ってきたノウハウを生かし、今、もっとも注力し、得意としているのが FRTP(繊維強化熱可塑性プラスチック)の技術開発です。大量生産に適したFRTPの需要は高まっており、実用化のため の加工・成形技術が多方面で望まれています。また、分子 構造が変化しない物理的変化なので、加熱冷却を繰り返すことにより、再生が可能であり、リサイクル性のある素材と期待されています。
複合材料業界では量産化・オートメーション化への需要が高ま っています。当社は様々な複合材料の成形方法を手掛ける中 で、それぞれの材料・副資材・工程条件に最適な製造方法や生産ラインの技術開発に着手。業界に先駆けて、ロボットや機械装置を導入した成形方法を確立し、生産工程のオートメ ーション化を実現しました。それぞれのお客様のご希望にきめ細やかに応じ、作業を確実にするための工程設計や生産設備 設計をご提案します。ロボットハンドの製作、切断刃物の機 械装置の取付け、プレス機への投入から取出し・切出しとい ったマテハン装置の設計、組立、ティーチング、販売、メンテナンス等に対応、装置ひとつ単位から導入させていただきます。ヨットや自動車産業、航空機産業での実績とノウハウを持つ、複合材料を知り尽くした当社だからこそできるノウハ ウを駆使し、原材料と成形方法の最適な組み合わせを行い、今後とも自動複合材料形成装置の開発、よりスピーディに、 より精度の高い自動量産化の実現を目指します。